二月の星のうえ

テイルズが好きです。ほぼネタバレに配慮していない個人的な感想です。

【TOTR】テイルズオブザレイズ 考察・感想・だれが嘘なのか?

一番好きなガイが実装されたので、溜めてきたダイヤを解放しましたが魔鏡出ませんでした。
コレットとミリーナは出たので、まずは女子チームで敵を狩っています;; 

最近レイズが面白いのですが、10章時点でいまだに「誰が敵か味方かすらわからない」状態なので、ほとんど推測となりますが、レイズの世界の設定やキャラクターについて考察します。
理由や動機はわからないけど状況から考えるとそうなる要素がかなりある、という観点で書いていきます。 

ではかんたんにレイズのせかいをごしょうかい。

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わけがわからないと思うので、ぜひゲームをやってみてください。

では、まずは最大の謎であり最大のヒントである、アプリ初回ダウンロード時のモノローグを引用します。

また死の砂嵐が希望を打ち砕いてしまった。 
でも今の私には、あなたが残してくれた【力】がある。 
希望はまた生み出せるの 

――そんな顔、しないで。わかっているの。 
あなたが真実を知ったら、きっと軽蔑されるって 

それでも――そう、たとえ軽蔑されて 
蔑まれても、私はあなたの瞳に 光を灯しておきたい

その瞳に映る私が、どれほど穢れて 
卑しい姿になったとしても、私にとっては
あなたがここにいるという事が大事なのよ

きっと呆れているわね。2度目ですものね。 
でも同じ思いを3度味わうのは怖いわ。 
心が折れてくじけてしまいそうだから

本当は今まで通りにしていて欲しかったの。 
でももうそんな余力は無いわ

次に死の砂嵐が迫ってきたら、私たちは 
――間違いなく光る砂になって 虚空へ消えていくでしょう

あなたにすがるしかないの。 
だから、ね。私は全力でここを護るわ。 
だからあなたはあなた自身を護って

今度は上手くいく。沢山の力が――
いえ、命が、あなたを導いてくれるから

そして全てが終わったら、後は私に任せてちょうだい。
必ずこの力で計画を遂行してみせるわ

何度も何度も頭の中で手順を繰り返したの。 
いつでもその準備はできている。覚悟も。 
……未練は、少しだけ残るかもしれないわね

それでも大丈夫。私は昔の私じゃない。 
あなたの知らないところで、沢山の命を 
喰らって、骨の髄まで血にまみれた悪魔よ

悪魔は悪魔らしく 派手に散るのがふさわしい。 
だから……お願いね 

世界を――救って

この台詞はゲフィオンを担当された声優さんが声をあてているようです。
現段階で、これが何を言っているのか推測することは困難ですが、断片的に予想できること・不明なことを挙げていきます。 

  • 「2度目・3度目・今度は上手くいく」という言葉が出て来ることから、 この声の女性は同じ出来事を2周以上している状態。一度目はおそらく失敗している。
  • 女性は「計画を遂行する」と言い、その結果散る(=死ぬ)可能性がある。
  • 魔鏡兵器であるカレイドスコープの本来の機能は、対象物のアニマを消滅させ、光る砂に変えてしまうものである。その乱用により、かつての世界はアニマが分離しやすくなった。「光る砂になって 虚空へ消えていくでしょう」とはこの現象を指すものと考えられる。
  • 女性は、自身の行いについて、軽蔑されたり、悪魔といわれるようなものだと思っている。

  • この声の主はゲフィオンなのか? 語りかけている相手は誰なのか?
  • 女性の言う「計画」は「アイギス計画」のことなのか?
  • 「次に死の砂嵐が迫ってきたら」とは? アニマが分離する際の周期があるのか、外的要因があるのか。

このOPのモノローグの内容から、声の主は「女性」で「特定の誰かにだけは生きていてほしい」「この状況を打破する力をもっている」のだということは伺える。で、これは誰なのかという話です。
もうほぼ消去法なのだけど、既知のレイズオリジナルキャラクターで女性はミリーナ、ゲフィオン、カーリャしかいない。その中からモノローグの内容と合致するのは、ミリーナである。しかし声はゲフィオンのもの。これが何を意味するかということですが。

ひとまずこの声はゲフィオンのものだと仮定して、いろいろ考えます。

 

ゲフィオンとは何者なのか――ミリーナと同一の存在である可能性

まずキャラクターデザインについて。ミリーナの魔鏡は、左耳に付けた髪飾り型のものですが、ゲフィオンも左耳の上に飾り?がある。また、ゲフィオンは鏡士でもあり、魔鏡で占いをしたりするらしいが、ミリーナも占いができる。この対称性はなんなのか?

レイズでは魔鏡により「そっくりな魂を作り出す」ことができる、という設定がある。これはアビスのフォミクリーやエクシリア2の分史世界と通じるところもあるかと思いますが、コピー・複製、分岐等することで「自分と同じような人間が存在してしまう」世界ということ。であれば、顔を見せていないキャラクターが複数いる時点で、こういうことが起きると予想できるかと。

ゲフィオンは素顔はもちろん、宰相になる前の素性や経歴は不明で、過去に魔鏡技術の開発に関わっていたということくらいしかわからない。つまり、「ゲフィオンになる前のことは隠す必要がある」ということ。 

また、理論上カレイドスコープは任意の時代を具現化できるのだから、「同じ世界の過去をサーチする方が良かったのでは?」とジェイドから問われる場面があります。ゲフィオンはこれに「そのアプローチはすでに検討実行され――失敗した」と答えています。
これは超重要なセリフだと思っているのですが、過去の世界を具現化したが、結果的に崩壊するなどして失敗したのか、具現化自体が失敗したのか、明らかになっておらずかなりもどかしい。
しかしたぶん実行したのでしょう。それで失敗したあとの世界が今なのでしょう。そうだとするとどういうことが起きていたのかは、後で妄想を述べます。

なお、ゲフィオンの名前の由来はおそらく北欧神話のゲフィオンで、その女神は「人間の運命をすべて知っている」ともいわれています。神話のなかで、彼女は島(セールンド)をつくったとされており、無関係ではなさそうな気配です。

マークの発言にみる2周目感

なぜ救世軍にいるのか、なぜゲフィオンを目の敵にしているのか、なぜイクスのことを知っている様子なのか、マークはすべての動機がまったく不明なキャラクターですが、なんか思わせぶりなセリフが多いです。

オーデンセから流れ着いたイクス(初対面)に対し「あんなところでのたれ死ぬ、なんて、させねぇさ」などと言ったり、いちいち突っかかったりと、なぜか既知である雰囲気を醸し出している。

OPでの「二度目ですものね」という言葉や、因果律、複製、知るはずのない人がこちらを知っている、などなど、ループものの要素がこのシナリオにはたくさん感じられるので、彼も2周目以上である可能性があります。2周目なのか、こことはまた別の異世界の鏡映点だったりするのかは不明ですが、マークはゲフィオンの正体も知っているはず。

また、マークについてはファントムが「一人では遠くに行けない坊やが何を吠えるのかと思えば」と発言していますが、これをそのままの意味で解釈すると「鏡士から距離が離れると具現化を保てなくなる」鏡精の性質と一致している。
マーク鏡精説推しています笑

ファントムという幻影

救世軍幹部として、フードをかぶった男(?)が登場しますが、彼はイクスたちには真名(リーパ)のかわりに「ファントム」と呼ぶように言う。
彼は自身を「魔鏡術に焦がれた哀れな幻影」と言っており、鏡士か魔鏡の研究者である模様。
さて、顔が見えないということは、顔を見せたときに驚きや何かしらの答え合わせがあるはず。なのでゲフィオンと同じく、すでに登場しているキャラクターのうちの誰かの映し身のようなものではないかと思っています。つまり、男性では、イクス、マーク、ガロウズ、デミトリアスのいずれかになりますが、魔鏡技術に関心のある素振りがあるので今のとこガロウズの線も消せないかなと。

また、なぜかミリーナに執着があるようで、ほぼ初対面の状態から「麗しのミリーナ“様”」「ミリーナ……その冷静な判断力……私はそういうところに惹かれるのですよ」「さすがミリーナさん」とか言っている。
一方イクスのことは「友達思いのイクスくん」と呼びかけたこともあり、彼のことも知っているのかも。 

フィルという不在について

レイズ初のイベント「ミュウの大冒険」(ジェイド・ティア参戦イベント)で一瞬名前だけ登場し、その後メインシナリオ9章で登場した名前です。

ミリーナ「『あの時』私のせいで……」
イクス「違う。『あの時』無理に力を使おうとした俺を助けてくれたのはミリーナとフィルだった」

という会話でまた名前だけ登場しました。以前、『あの時』を回想したシーンでは、イクスとミリーナの二人だけのような描写がされていましたが、フィルとは一体何者なのか……?

その後、「ティル・ナ・ノーグSUMMER」で再登場し、彼らの関係性が垣間見えました。不安や悩みを映す魔鏡を手にとった際、イクスが見たのは「ミリーナとフィルが、イクスを置いて二人で丘へ行ってしまう」昔の思い出でした。
ここからわかるのは、フィルの一人称は「僕」、フィルは鏡士である、フィルはミリーナより年下である、三人は故郷の友達だったといったこと。おそらく、イクスたちにとって重要な存在である。彼が不在となった理由が、今の彼らにどういう傷を残したのか。
こうなるとやはりフィルも既知のキャラクターと重なる存在なのではないかなと思う。可能性あるのはファントムとかマークかな、と。 

デミトリアスとビクエの共通点

もう一人謎なのがセールンドの王デミトリアスです。救世軍は「今は王様が一番信じられる」と信頼を寄せているが、これも理由は不明。
デミトリアスは生まれつき身体が弱く、宰相のゲフィオンに業務を任せているようだが、カレイドスコープや魔鏡工学は理解しており、扱うこともできる。ゲフィオンが極秘任務で不在となった間に突然現れてイクスたちを補佐する。
しかし、その後の9章で、何者かが特異鏡映点を生み出すためにイクスの魔鏡を何らかの手段で入手、解析して似た力を持つ魔鏡を作ったという疑惑が浮上する。それができるのは鏡士の最高位『ビクエ』しかいないが、当代のビクエは、以前から病気で倒れて寝たきりのはずである。
ここまでで、病気で動けないキャラクターは王様しかいないし、イクスの魔鏡をさわった時期も一致するので、王様=ビクエの可能性もあるかと思います。 

虚無、虚空とは

そのような呼び方をされる何もない空間が、この世界と異世界との間に存在すると思われています。光魔の鏡は、異世界のアニマがこの世界へやってくる時のゲートになっているため、その中に入ると、「虚無」の領域に近づくことができる。

9章の様子からすると、光魔の鏡の中で虚無へ引きずり込まれかけたイクスが見たのは、金色の砂と、人間の情念のようなもの。「苦しい、ここはどこだ、助けて、どうなってしまったの、お前のアニマをよこせ」などと言葉を発する無数の砂がありました。
なんとなくですが、過去にカレイドスコープでアニマを抜かれ、その結果砂になった人や物質が行き着く墓場みたいな場所というイメージを持ちました。OPの女性の「光る砂になって、虚空へ消えていく」という表現も、ここを指すのかと思います。

イクスは滅びの夢を見ない

オーデンセが消失してから、セールンドの人はほとんど全員が「ティル・ナ・ノーグが滅びる夢」を見るようになる。大陸や島がキラキラと光って、何もかもが光った砂になるという夢だが、なぜかイクスだけはこの夢を見ない。
これは、イクスだけがこの世界から浮いた存在だということ。イクスだけが特別だとすると、彼はもともとこの世界の人間ではない可能性も出てくる。
つまり、キャッチコピーと併せて考えると、イクスだけが「嘘」か、イクス以外のすべてが「嘘」ということではないだろうか。この状況がありえる設定として、次のような特徴をもつ「鏡映点」がある。

  • 鏡映点だけが以前の世界の記憶をもっている。それ以外の具現化された人間は記憶があいまいになる
  • 具現化する際にエンコード処理がかかり、世界の法則が修正される(おそらく記憶もその影響?)

鏡士として強い潜在能力をもつイクスなら鏡映点になれる可能性はある。つまり理由はわからないけど状況から考えると、イクスが鏡映点である要素がかなりあるということです。

 

そしてここまで述べてきた状況をふまえると、以下のような妄想もできると思う。根拠はあまりなく、ただこんなんありそうだよねーって考えたことです。

 

ある世界線での未来にて

  • 魔鏡兵器カレイドスコープの乱用によってアニマの分離がすすみ、世界は滅びかける。
  • 滅びに瀕して、カレイドスコープを開発した鏡士の一人(未来のミリーナ)が、かつての行いを悔い、世界を救うため「アイギス計画」を実行する。
  • ミリーナは、カレイドスコープでこの世界の過去をサーチし、大切な仲間であったイクスを鏡映点にして具現化させる。(未来のイクスはもう死んでいる。)
  • 平和だった過去のイクスの記憶をもとに、大陸と人々が具現化される。その世界のなかには、過去のミリーナもいた。
  • 鏡映点であるイクス以外の人間はこの時代に具現化するときにエンコードされ、その影響でこの世界の法則(物質が光の砂になって消える現象が日常)を記憶に刷り込まれる。⇒これがイクスだけが滅びの夢を見ない理由。
  • しかし、無理に過去の世界を具現化した影響で、なにかがぶつかり合ったり音素が干渉したりなんだりして、もともとあった大陸も崩壊、アニマが枯渇、アイギスの盾が崩壊して降ってくる(適当)~~~、で今に至る。
  • この時代の生き残った数少ない人間が救世軍の幹部になり、ゲフィオンと名乗り始めた未来のミリーナと対立。
  • 魔鏡兵器を使用していた時代は、本来はイクスたちにとって「未来」にあたるが、イクスが時間を越えてしまったので、「過去」のものになっている。

マークとかいろいろ無視してるし、途中説明できなくなりましたが、こういうのありそうだなと思っただけです。
動機がわかんない人が多すぎるので、今のうちはなんとでも妄想できる!!!! 

ゲフィオンが未来のミリーナであることが前提の話だけど。

彼女のなかでは「世界<イクス」つまり世界が滅んだとしてもイクスの方が大事なんだといいなと思う。むしろ、世界を救いたかったわけではなくて、最初はただイクスを蘇らせたかっただけなんじゃないかなと思う。
いまのミリーナも、「何があってもイクスは守る」という意志を感じるし。ミリーナほんとかわいくて好き。夢が広がる。妄想だけど。

  

わからないこと

  • なぜアニマが枯渇したのか
  • アイギスの盾は何から何を守っているのか
  • 魔鏡兵器をつかった戦争は何年前のことか
  • 戦争後、アニマが分離しやすい世界からどのような方法で安定させたのか
  • イクスの両親はなぜ亡くなったのか
  • 救世軍の上層部と下っ端では持っている情報が違う。ファントムは「特異鏡映点には世界を滅ぼす力がある」と言うが、マークは下っ端たちへ「特異鏡映点はこの世界を救うことができる存在」と伝えていた。彼らの本当の目的は何か
  • キャッチコピー「その嘘を真実にするため、生きると決めた」その嘘とは何を指すのか

みなさんもレイズをプレイして、いろいろ考察していただければ嬉しい。そして相変わらず紳士で優しいガイを好きになってください。

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