二月の星のうえ

テイルズが好きです。ほぼネタバレに配慮していない個人的な感想です。

【TOTR】レイズ終章考察。その嘘は、誰かにとって一番大事な

テイルズオブザレイズ終章(後編)「嘘と真実~託された想い~」が配信されました。ミラージュプリズンの予告がなかったら大ダメージ受けて年越せなかったかも。。

後編は短かったので、あまり新しい話は出ませんでしたが、ようやく真の「アイギス計画」について語られました。その実態は、人体を魔鏡と化し、その中に世界滅亡の原因となる死の砂嵐を閉じ込める。そしてその人柱は、死の砂嵐をつくりだした元凶であるゲフィオンが引き受ける、というものでした。
アプリダウンロード時のモノローグ(こちらを参照)はこれのことだったのだェ……

前編中につくった過去年表に少し手を入れました。
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だいたいわかってきたような気がするけど、具現化された二人目のイクスとミリーナの年齢がどうもおかしいんですよね。
具現化されたら成長止まるってわけではないと思うんだけど、少なくとも具現化されてから10年生きてるミリーナは本編では28歳くらいになってないとおかしいですよね。「現在からみて30年前のオーデンセを具現化した」なら辻褄があうのですが……。

 

その他気になること。

オーデンセに火の雨が降り注ぎ二人目のイクスが死亡した、冒頭アニメの時期がよくわかりません。
序章を読む限り、イクスたちを助けた救世軍の船からもその火の雨は目撃されているため、本編開始の数週間前程度としか思えない。しかし二人目のイクスが死んだ事実を知り、三人目をつくる決意をするまで国王やフィルと話し合う時間もあったし、海に投げ出されてからマークに拾われるまで、一体どの時期に三人目にすり替えたのかがかなり謎。

火の雨が降り、イクスが死んだ・でもミリーナはまだ生きてると知って急いで三人目のイクスを作って、生きているミリーナをそれに抱かせてまた海に放流してわざわざマークに拾わせる……のはまわりくどいし不自然すぎる笑

個人的な予想としては、
オーデンセに火の雨が降り、イクスとミリーナは海へ逃げる→波に漂っているところを偶然救世軍の船に救われる(この時点ではまだイクスは生きている)→救世軍アジトで一瞬目覚めたあとに、イクス死亡
その後、数日の間にマークは急いでゲフィオンやフィルへ報告にいく→三人目のイクスをつくる→マークがこっそりアジトへ持ち帰ってすり替え→あとは部下に任せる……
という感じかと思っています。イクスたちを拾ったあとすぐにマークが消えてしまったは、このためかなと思ったり。

 

自分の望む世界の具現化につかう新型のカレイドスコープを造り出していたファントム。「新たなカレイドスコープがどこにあるか、あなた方には永遠にわからないでしょう」というわけだけど、個人的には、ファントム(あるいはビクエの方のフィル)の体自体を、ゲフィオンがやろうとしたのと同じようにカレスコ化しようとしたのかな、と思っています。
こいつの倒錯具合半端ないので。

そう、倒錯して矛盾してはいるけれど、だからこそ人間らしくて、フィル/ファントムの心情は、痛いほど察することができます。

オリジナルのフィルは、本心を圧し殺したまま、マークが言うように「イクスに憧れて、嫉妬して、ミリーナの願いを無条件で叶えようとして……あいつは望んで奴隷になっていた」。
初めて同一存在を具現化した例となったファントムは、副作用のせいか、フィルの本心があまりにも抑圧され過ぎていたせいか、その想いを歪んだかたちで発現してしまった。
フィルの幸せのためには、イクスはいないままでも構わないし、嘘の世界を存続させるためにミリーナが犠牲になるなんて許せなかった。でもイクスがいないとミリーナが悲しむ、それも許せない。そして、本物のフィルとミリーナ(ゲフィオン)はまだ本物の世界にいるのに、自分には見向きもせず、いつまでも死者と嘘にしがみつくゲフィオンが許せないという思いもあって。
彼女のために最高の鏡士ビクエにもなったのに、結局ミリーナの一番はイクスで、本当に悔しくて。だけど同時に「イクスを蘇らせてあげたいし、その横にはミリーナがいなければ駄目なんだよ」という言葉も本当に本心からだったと思う。
なんて悲しい人なんだ。つらくて寂しすぎて心が分裂してしまいそうになる。
フィルが一番長く彼女の傍にいたという、嘘でない紛れもなく本当の事実が一番つらいです。最高。

  

さて、ゲフィオンと自分を核にして、魔鏡の檻のなかに死の砂嵐を封じたイクス。
ミラージュプリズンでは、イクスを取り戻そうとするミリーナ・コーキス一派と、その犠牲のうえに成り立つ世界を守ろうとするフィリップ?と国王?メルクリア?側の対立ということになるんだろうか。

改めてOPを見たら、最初のイクスとミリーナが手を取り合っているところでぶわ~って鳥肌が立ちました。あと、最初イクスが一人だけのところに、ミリーナが増えるところ。かわいい~好き。つら。

こんなにお互いを大事に想いあっているのに、ミリーナは守りたかったイクスにいつも守られてばかりで、そのせいで彼は命を落として、何度も何度も失敗して、嘘の世界でもいいとすら考えるようになって。
そして、ずっと隣にいたもう一人の幼馴染みの気持ちにも気付いてあげられないくらいに、盲目になっていたのですね。

オリジナルのミリーナとイクスの時間は、彼女の人生の半分しかない。そして今の、三人目のイクスとミリーナとの時間はもっと短くて、まだほんの数ヶ月しかない。存在した時間も相手を想う時間もどんどんすれ違ってしまって。たぶん、追いつけそうになったとしても、最初にイクスが死んでしまったという真実はいつまでも変えられないし、ミリーナが消してしまった人々や世界を背負ったままでは、きっと彼女は彼の隣に立つのを躊躇すると思う。

レイズとっても好きなんだけど、悲しすぎるな、最高だけど。最後はさ、嘘でいいし一瞬でいいから幸せな世界を見せて欲しい。そしたら全ユーザーが救われると思う。

 

ミラージュプリズンの配信まで、本編中の各キャラ行動などを振り返りながら待ちたいと思います。それではまた。良いお年を。 

テイルズ オブ ザ レイズ 2018年 カレンダー 卓上 CL-820

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