二月の星のうえ

テイルズが好きです。ほぼネタバレに配慮していない個人的な感想です。

【更新版/ベルセリア・ゼスティリア】ワールドマップの繋がり、街の変遷についての考察

(9/6の記事から、サウスガンド領、ノルミン島、イボルク遺跡、ブリギット渓谷、プルナハ湖、イカヅチ諸島、アルディナ草原、ティンタジェル遺跡群等について追記。)

テイルズオブベルセリアは、ゼスティリアの1000年前の時代が舞台だと言われています。

根拠として挙げられるのは以下のような点です。

・TOZ公式設定資料集によると、1000年前に「海賊アイフリードが大陸中を荒らしまわった」、「導師と災禍の顕主の抗争が勃発した」とされている。
また、同時代に「大陸暦が改められる」と記述されている。アルトリウスを倒したあとに、パーシバル王(王子)がウェイストランド暦からグリンウッド暦に改暦することが示されている。
・TOZで、「カノヌシに代わってマオテラスが五大神になった」と言われているが、ベルセリアのエンディングの出来事がこれにあたる。
・エドナの兄であるアイゼンが、ドラゴン化する前の姿で登場し、「いつか俺がドラゴンになったら殺してくれ」とザビーダに言っている。 

ワールドマップを見比べても、地理的な特徴が受け継がれています。

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一応、代表的なものを地図上に記しています。

TOBのイーストガンド領(赤)に、プルナハ湖
ミッドガンド領(青)の上から、聖主の御座、ストーンベリィ、ローグレス
ウエストガンド領(緑)に、ロウライネ、レニード
離れている島はカースランドです。

ノースガンド(黄)とウエストガンド領の間にあった海峡はなくなり、イーストガンドとミッドガンド領はかなりの隔たりがあったのに一つの大陸になっていて、1000年の間に相当な地殻変動があったようです。
また、アイルガンド領の面影がTOZにも見られることから、アイルガンド領も北東へ大きく移動し、ウエストガンド領・ミッドガンド領とぶつかった可能性があります。

災禍の顕主一行が四聖主を叩き起こした影響なのでしょう。

なお、TOZで行けるのは、TOBのイーストガンド、ミッドガンド、ウエストガンド領にあたる場所までです。

 

ベルセリア、ゼスティリアに共通する街・人

ザビーダやアイゼンはいわずもがななので省きますが、その他の細かいあれこれをまとめました。

ベルセリア ゼスティリア 備考
プルナハ湖周辺 湖上の街レディレイク プルナハ湖近辺を開拓しようとしている青年たちがタリエシンにいる。湖の底にはハイランド神聖王国の都が沈んでいるため、水路をつくって湖の水を抜き、遺跡を新しい街の土台に再利用することを計画している。「レディたちからライクされるために頑張る」と言っているが、TOZで述べられる街の名の由来は「湖の乙女」の伝承から。
プルナハ湖底 試しの神殿 ヴィヴィア水道遺跡 始まりの顕師ジークフリートの振るった炎の聖剣カリバーンを納める“試しの神殿”が湖の底にあるとされている。ヴィヴィア水道遺跡にも、巨大な剣の石像が刺さった祭壇があり、導師契約の儀式の痕跡がある。しかしヴィヴィア水道遺跡はアスガード時代初期(ベルセリアの100年前)のものとされているため、建造後すぐに湖の底に沈んだことになる?
イカヅチ諸島 天族の杜イズチ ミッドガンド領の北東部とイーストガンド領では激しい地殻変動があり、レイクピロー海域にある諸島は、山脈が海に沈んで島になったといわれている。この海域は、常に雷雲が覆っていて船が近付けない難所で別名“イカヅチ諸島”とも呼ばれる。イズチを加護するゼンライは雷を操る高位天族であり、ベルセリアの時代から存在していた。
新聖殿聖主の御座 アルトリウスの玉座
始まりの村カムラン
ライラから、かつてカノヌシが祀られていた清浄な地(?)だと教えられたミケルは、ペンドラゴ教会神殿からマオテラスを移して祀り、村を作っている。
開拓の村ストーンベリィ 職人の街ラストンベル
ヴァーグラン森林
鐘楼の建設、ラディッシュベルの開発などが始められている。 街の名前は、村長に立候補する青年ラストンの名前、鐘楼(ベル)、昔の街の名前、からとったか。
村の中にあった切り株は、TOZではヴァーグラン森林にあり、街が作られた場所は微妙に移動しているようだ。
栄光ある王都ローグレス 聖なる皇都ペンドラゴ
ペンドラゴ教会神殿
大聖堂、広場の噴水がほぼそのまま残っている。TOZで地の主になる天族ムルジムは、シグレの聖隷だった。
ダーナ街道南 アイフリードの狩り場 聖寮がここでアイフリードを捕えたことが由来の一つになった。
水辺の村レニード
ノーグ湿原
プリズナーバック湿原 レニードの漁師が、囚人の遺体(近くに監獄島タイタニアがある)が漂着すると言っている。囚人らしき遺体がよく流れ着いたという逸話からこの名が付いた、とTOZでも説明される。
対魔士の塔ロウライネ 塔の街ローグリン 塔は崩壊しているがその跡地に街が作られた。TOZにおいては大地の記憶を再生する石碑があり、地脈が吹き出す場所とされている。
海門要塞ヴォーティガン 北の大国との国境 地殻変動で海峡はなくなったが、国境になっている。
存在を消された島カースランド カースランド 場所がかなり変わっているが、TOZでは穢れが強まって時空すら歪んでいるためか。
ドラゴン化したシルバが、ドラゴンゾンビとなっている。 「ここがドラゴン牧場とされた理由はなんなんだろう?」とTOZで投げっぱなしだった伏線が、TOBで回収される。
サウスガンド領 カースランドの海の向こう カースランドで「芽を出す巨大な実」が発見できる。スレイたちは海の向こうから流れ着いたのではと考えるが、サウスガンド領から流れ着いたものか。
ねこにんの里 ねこにんの里 里の様子はBGM含めほとんど変わっていない。どちらもニャバクラにゼンライが訪れている。TOZでは、「1000年くらい前にはマオテラス様も来たことがあったニャ」と言っている。
恐怖の島ノルミン島 ノルミン・アタックがいる(「新しい被り物探してみよかな~カブトとか」と言っている)。アーサーを知るノルミン・ヒーロー、クリムゾン、エターナルはTOZ未登場。
忘れられた遺構イボルク遺跡 ウェルシュ遺跡 遺跡の中に、巨石が祀られるように鎮座している。TOZでは、遺跡自体がこの巨石を中心に建てられたのではと推測する。※要検証
風鳴く谷ブリギット渓谷 ウェストロンホルドの裂け谷 地形が似ているかもしれない。※要検証
躍動する大地アルディナ草原 凱旋草海 詳細は後述。
謎の集団ティンタジェル ティンタジェル遺跡群 詳細は後述。

 

気になること

ベルセリアで、霊峰レイフォルクにあたる場所が見当たらない……。

場所的には、ちょうどイーストガンド領とミッドガンド領がぶつかるあたりなので、地殻変動後に隆起して出来た山なのかしら。
ベルセリアでは誰もレイフォルクのことを話していなかったので、あの時代にはまだなかったんだろうか。

エドナが待っていたのはどこだったんでしょうか。うーん。

でも、アルディナ草原から北の方角を見ると、レイフォルクに似た山の影が見えています。地理的にもあながち間違いじゃなさそうだし、エドナがいたとしたらそのへんなのかもしれません。



ベルセリアでのアルディナ草原は、公式コンプリートガイドによると次のように説明されています。

急激な地殻変動で岩山が隆起し、気候の乱れも観測されている。複数の地脈が複雑に入り組んでいるため、ここ1000年で隆起した岩山が多数存在する。大昔には、逆に地脈に刺激を与えて大地を操作する術もあったらしい。

アルディナ草原の岩山の上にいる聖隷に話を聞くと、「四聖主の覚醒によって地脈が活性化していて、この大陸も引き裂かれてしまうかも。“あの術”を使って、地殻変動を抑え込む必要がありそうだな」と言っている。(”あの術”がどんな術なのかは不明。)
ゼスティリアでの凱旋草海には謎の「斜塔」がありました。スレイとミクリオによれば、天響術が使われていた可能性があり、神代の時代(ベルセリアよりもかなり昔)から存在していたという説もあるとのこと。

ひとまず「斜塔は大がかりな天響術の仕掛けでは?」というイズチ組の説が正しいとすると、
地脈の集中するこの地は、地殻変動の影響を受けやすかったため、昔から聖隷がそれを術によって抑制していた。ゼスティリアにみられる斜塔は術の媒介に使われていたもので、時代によっては地中に沈んでいたり、逆に地表に現れたりする
ようなものだと考えていいのかもしれません。

また、Bの岩山にいる聖隷が「この大陸が引き裂かれるかも」と言っているため、イメージ的にはここが大陸プレートが生成される地点という感じなのかも。
だから、本来ならば陸地が分裂するところ、術を使って逆の力を加える=大地を集中させる力を加えているから、ゼスティリアではこのあたりを中心に陸地が集まってきているのかもしれません。



TOZのラストンベルの北にティンタジェル遺跡群というところがあります。

ここは天遺見聞録にも記述がなく、ドラゴンを信仰対象とみなす遺物があったりと、とにかく謎の遺跡でした。
ドラゴンは災厄の象徴である世界になぜこんな文明が遺されているんだろう?と想像だけ掻き立てられてあとは何もなく終わっていましたが、ベルセリアでも一部の人から「ティンタジェル」の話が聞けます。 

ストーンベリィ村人「昔、ドラゴンを信仰する”ティンタジェル”という集団がいたそうだ。今は、姿を消したらしいが、あんな怪物を崇めるなんて、なにを考えていたんだかなぁ?」

王都の兵士「(ストーンベリィの)付近には近年までドラゴンを祀る風習をもった少数部族が住んでいたのだが開門の日を境に消え去ってしまったという。おそらく業魔に滅ぼされたんだろうがな……」 

まあ、要するにベルセリアの時代でも謎の集団だったようです。これ以上の情報はみつかりませんでした。
ティンタジェル遺跡群は、ゼスティリアから1000~600年前にかけて建造された複数の遺跡群からなるとされています。ベルセリアで姿が見えなくなった時期と重なるので、それから何百年もひきこもって誰にも発見されずに遺跡を造り続けていたのかなあ。
なかったことにされず、微妙に話題にのぼったことに驚きました。



ローグレス離宮の図書室で、三大奇病の本が読めます。

業魔病、十二歳病、黒水晶病(人間が生きたまま黒水晶の塊になってしまう)が載っているのですが、「黒水晶病」については本編でとくにふれられていません。

まあ意味はないんだろうなと思いつつ、ゼスティリアのチャットを調べていたら、「アリーシャ(ディフダ家)の先祖に、見たものを黒水晶に変える魔物を打ち倒した勇者がいる」という内容のものがありました。
アリーシャの鎧が、その人のものだと伝えられているらしい。

ティンタジェルと同じで「黒水晶」についてもこれ以上ふれられておらず、あんまり意味のない設定なのかと思いきや、B、Zどちらにもこっそり登場しているという……。

執拗にぼかされて描写されているので、続編があるとしたらここらへんをやったりするのでしょうか。

参考資料:
テイルズオブゼスティリア 公式設定資料集 (BANDAI NAMCO Entertainment Books 53)
テイルズ オブ ベルセリア 公式コンプリートガイド (BANDAI NAMCO Entertainment Books 55)