二月の星のうえ

テイルズが好きです。ほぼネタバレに配慮していない個人的な感想です。

【TOtR】レイズ4部1章考察+キャラ相関図。約束の子供たちはみな踊る

テイルズオブザレイズ ラストクレイドル 4部1章『回帰への嚆矢』が配信されましたので感想です。
とうとうレイズも第4部まで来ました……おめでとうございます。これ終わったらどうなるんだろう……シナリオが完全に完結して終了したスマホゲーを知らないのでよくわからないのですが、レイズは本当に素晴らしいゲームだと思うので、続けられる体力がある限り末永く続いて欲しいと思います。

4部になったので、またキャラ相関図をつくりました。よかったら参考にしてください。

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2部終章時点のはこちらです。けっこう勢力図変わったな~帝国からビフレスト勢がごっそり抜けたよね。

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光り輝く美貌の騎士

バルドさんの幻体をつくってもらえて立ち絵がつきましたおめでとう~~めちゃめちゃタイプです。
私キザなキャラクターめちゃ好きなんですけど、バルドさんはさらに、親しい人と話すときに敬語抜けたり一人称「僕」になったりして好きポイントめちゃ盛りですごい!笑
藤島先生×実弥島先生(かな?)による、女性好きな顔の良いお兄さんキャラ毎度毎度好き。信頼できる。ゼロスとかガイとか

今回、バルドの詳しい人となりやナーザ(ウォーデン)と彼が乳兄弟だったことがわかりました。
彼らには血よりも濃い絆がありますが、バルドはナーザに盲目的に従うのではなく、彼なりの信念があり、魔鏡戦争時代からすでに同意できないことがあると意見したりしていたみたいですね。だから2部でバルドがナーザを裏切ったのも、バルドらしい行動だったのかもしれないですね。

また、ナーザとメルクリアの衣装やビフレスト様式の建物を見ていると、“真紅”っていうのかな深い濃い赤色がメインに使われているから、ビフレスト皇国の人の衣装はみんなあんな感じかなと思ってたけど、バルドの衣装はちょっと色のテイストが違うよね。
もしかしたらあの赤色は皇族の衣服あるいはビフレストの鏡士にだけ許された色なのかもな~とか思いました。バルドは騎士ですが皇族ではありませんし鏡士でもありません。
コーキスとかリヒターの方がよっぽどビフレスト風に見えるのなんなんですかね?笑

あとリヒターが勇気は夢を叶える魔法教をネヴァンにも布教しようとしててちょっとフフっとなった。そのうちコーキスにも布教しそう

“僕”のマーク

ジュニアのマークにも固有の立ち絵ついて嬉しかったです。カッコいい……
髪型はイクス1stのを反転したみたいになってるし、服装もビフレスト風になってるし、一人目のフィリップを否定してるし、「フィルのマーク」のすべてと対立するみたいな正反対のキャラクターなの良すぎでしょ

実弥島先生のツイートによると、「マークⅡという名前はデータ上名前を分けないといけないからそう表記しているもので登場人物はマークⅡとは呼ばない」そうなんですけど、マークⅡって名称はなんかこう兵器というか無機物な印象を受けるので、「兵器だった鏡精」の彼にその名がついてるの皮肉すぎると思うんだよね。作中でそう呼ばれることはないとしても名前は存在のあり方を定義するから……3人目以外死んでるイクスはともかく、ミリーナもゲフィオンもフィルもファントムもジュニアもカーリャもネヴァンもそれぞれ固有の名前があるのに、作中で”一回死んだのに普通に甦り、まるで兵器としての運用をされた”ジュニアのマークだけ、彼の名前がないのよ。(鏡精は消えたり死んだりしても問題なく再具現化できる、そういう在り方っていうのが常識で鏡士の普通の感覚だから、ジュニアが悪いっていいたいわけではない)あえての皮肉なのかこれ……。彼が「俺は二人目じゃねえしフィルのマークに気を遣って名前変えてやる義理もねえ」ってスタンスならいいんだけど。

あと、マークⅡが初出のときフィルのマークと同じ姿だったのは、ビジュアルが用意されていなかったのか精神世界だったからなのかよくわからないんですけど、ジュニアが「自分もビフレスト聖騎士団だ」と強く意識したことによる影響で再具現化したマークがビフレスト風衣装に変化したんだとしたらあれはジュニアの決意の表れなのかなと思いました。

ティル・ナ・ノーグの海の神

今回シャーリィが焼き印を押されてしまったのは、シャーリィがメルネス(滄我の声を聞き同調できる者)だったからだと思います。
シャーリィがこの世界に来てから滄我の声は聞こえなくなっていましたが、シュヴァルツ攻略戦のときにまた声が聞こえるようになり、オーバーレイでメルネスの力が使えるようになりました。ということはティル・ナ・ノーグにも「滄我」が存在していると考えられるのですが、例のごとく、滄我の力はティル・ナ・ノーグの「海の神」の力にエンコードされている可能性がある、また、この世界の海神は精霊ウンディーネの主にあたる存在だ、と3部終章後編で語られていました。
「面白いものを宿しているようだ。その力はウンディーネか?」とグラスティンが訊いていたとおり、シャーリィの力は滄我でありウンディーネであり、この世界の海神でもあると言える性質を帯びているようなのです。グラスティンはそこに目をつけて【贄の紋章】を押したと考えられます。

さて、そもそも【贄の紋章】は何のために押しているのか、現時点の情報を整理します。
帝国はニーベルングへ回帰する方法として、「ティル・ナ・ノーグの前世として定義されたニーベルングの分史世界をつくり、さらにそのレプリカをつくって、ティル・ナ・ノーグを消滅させた跡に置き換える」つもりなのだろうと考えられています。そしてレプリカのニーベルングをティル・ナ・ノーグのあった場所に誘導するための楔が、【贄の紋章】を押された領主と従騎士であり、それを目印に【ルグの槍】を発動すれば置き換えが完了する、というのが彼らの計画の大筋のようです。

グラスティンは「思わぬ収穫」と言っていたので、シャーリィに【贄の紋章】を付けることは計画に必要なかったことのようですが、何のために付けたのでしょうか?
3部終章後編で「ダーナが人間だったんだから海の神も人間って可能性はあるよな」という、どう考えても伏線みたいな台詞がありましたが、そのとおり海の神もダーナと同じようにもとはニーベルングの人間だった可能性があるのでは?シャーリィに、のちに海の神になるニーベルングの人間のレプリカを贄の紋章で誘導し、シャーリィをその人間に置き換えたりするつもりなのかな??などと考えています。
デミトリアスは関係なくグラスティンの個人的な楽しみっぽいしなんでこんなことするのかわからないけど、シャーリィどうなっちゃうんだろう……

ところで、この世界の神はダーナの他にもいろいろいるらしく、「ナーザ」という名前もこの世界の”漁師の守り神“の名前だと説明されていました。あと「海鳴りの神殿」っていうのもあるようです。海神に関係あるかな?
海の神はウンディーネを眷属としていて、精霊よりも上の立ち位置みたいなんですが、ダーナ>海の神>精霊 という序列になるのかな。となるとやはり海の神と関わりのあるシャーリィは貴重な存在なんだよね。何に使うつもりなのかわからんけど

ちなみに、レイズにはケルト神話のモチーフがたくさん登場していますが、ケルト神話の海の神(マナナン・マクリル)は、”ティル・ナ・ノーグを治める王”だとされています。この一致こわくない?

それにしてもレイズくんというかグラスティン関連は、今回出た「焼き印」のような直接的な傷を伴う表現みたいなのがちょくちょくあってちょっとぎょっとするよね。
こういうの今までだったらもっとファンタジーで、魔法の紋章を刻むよ~☆え~い☆くらいの表現で留めてたのかなと思うけど。まあ痕が残らないので実質的にはファンタジーな焼き印だったんだろうけど、文字だけだから余計、焼き印の「苦痛を伴い生涯消えない痕跡が残るという人権を犯す行為」の面だけが頭に残ってちょっと怖い。これピオニー陛下も押されたの?やだ………………

約束の子供たち

ダーナが幼いフィリップに「約束の子供たち、定めの子」と語りかけていました。
すでに登場しているダーナの予言の文には『約束の子供たち』を指すと思われる部分がありません。なのでこれから該当の予言が新たに出てくると思うけど、フィルが「どうしたらこの世界は救われるのですか」とわざわざダーナに問いにいったのは、救う方法についてまったく見当がついていないのではなく、「僕たち『約束の子供』は何をしたらいいですか」と訊くためだったのではと思いました。
ダーナの予言には「約束の子供たちがこの世界を救うよ」的なことが書いてあるんじゃないですかね。その命を差し出せばいいんだよ~な展開にならないことを祈るしかない

さて、約束の子供”たち”と複数形で呼ばれていたので、恐らくフィリップに加えてミリーナかイクス、またはその三人を指しているのではと思われるんですが、イクスが「約束の子供」に含まれるのはかなり変なんですよね。
イクスはダーナを殺そうとした男の末裔で世界を滅ぼす魔眼持ちであり、世界を救う存在とはかけ離れています。むしろ滅亡のトリガーです。なのに神が待ち望んだ「約束の子供」でもあるとしたら?
もしかしたら、彼が鏡精をつくるかどうかが本当の分岐点だったのではないでしょうか。

ナーザは、バロールの力は残しておく必要があるからとイクスの遺体を保存していたりなんだか矛盾した行動をとっていましたが、「大事なのはバロールの魔眼をもつ鏡精を作らせないことだ」とも言っていました。バロールの力は、生み出した鏡精に宿り、鏡精を通じて鏡士にも宿るからです。逆にいえば、鏡精さえ生まなければイクスやバロールの力それ自体は世界の脅威ではないといえます。でも鏡精を生まなくても、バロールの力の一端は使うことができるのではないでしょうか。ナーザは「鏡精を生まなかった、バロールの力を受け継ぐ体」であるイクスの遺体をわざわざ保存していたのですから。
つまり、バロールの力は世界を救う力でも滅ぼす力でもあり、鏡精を生むかどうかでどちらかに傾いてしまうような存在なのかも、と思いました。イクスは、世界を救う力も併せ持っていたのかもしれません。

「鏡士にならず漁師として生きようとした3rdイクスは、“世界にとっての理想”みたいだ」と、1stイクスが指摘したことがありましたが、まさにそれで、鏡精を生まなかったイクスであれば、世界を救う子供たちの一人になれていたのではないでしょうか。鏡精を生んでしまったから、世界を滅ぼす力へ傾いてしまったわけで。
そうすると、果てしなく「コーキスさえいなければ世界は救われていた」展開になりますけど大丈夫ですか?(訊くな

でも3rdイクスは、「世界にとっての理想だとか誰かの想いとか本当はどうでもいい、知ったことか!」と吹っ切ったんですよね。それなのに、やっぱりイクスは世界にとって期待された役割のある存在だったと言われるのだとしたら、どこまでもダーナの手のひらの上って感じで残酷すぎるな……。

または、バロールの力自体が破壊と創造・再生を併せ持っているのかもしれませんね。
バロールの力については「女神ダーナの作ったこの揺り籠を解く力」とか「予言された世界を解体する力」という説明がされていますが、「解体」という、必ずしも破壊とか滅ぼすっていうニュアンスではないところが妙だなと前から思っていたんですけど、解体することがこの世界の救いの一歩になるのかも。

なお、デミトリアスとグラスティンは、フィリップがダーナの心核に接触することを予見して監視していたようだったので、フィルたちが予言に記された子たちであることを、彼らも知っていたのでしょうか。彼らの計画を破るとしたら、それはイクスやミリーナではなくフィリップなのだ、と警戒していたのかもしれないですね。とくにグラスティンはフィリップの有能さについて絶対的に信仰してるし。
フィルが優秀だと嬉しそうにするグラスティンむじゃきだなあと思いました。

あと、グラスティンはデミトリアスに「フィリップは絶対に殺すなよ」と念を押したり、エルレインとアルトリウスにも贄の紋章つけられてないか疑ったりしているし(やりかねなそう)、デミトリアスはフィルの話題をさっさと変えるし、お互いぜんぜん信用してないしお互いの利益も守る気あんまりなさそうで面白いです。

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救世主アルトリウス

アルトリウスついに出た……タスケテ……
彼はリビングドールにされておらずデミグラに協力してる感じだったけど何が目的なんでしょうか。セリカをこの世界に蘇らせる?それが出来ればこの世界でもわざわざカノヌシの力を求めたりとかはしないだろうけど、セリカだけなら蘇らせるのは簡単だと思うんだよね……何かが邪魔してるのか……わからん……

あと、ヘルダルフはまだ人間の時の状態で具現化されたんだろうなと思うんだけど、Z原作でミケルが彼に"永遠の孤独"の呪いをかけたのと同じように、アルトリウスも彼を呪って憑魔化させようとしたんだとしたら、もうひどいよなどっちが災厄かわからねえよ救世主アルトリウス……この世界に来たときはまだ人間だったのにってスレイが知ったらどうするの

4部もこんがらがっていて楽しいです。楽しい地獄!