テイルズ オブ ベルセリア イラストレーションズ いのまたむつみ・藤島康介・バンダイナムコスタジオのキャラクター仕事(10/13発売)について、キャラクター個別の情報をまとめました。
絵を描く方とかの参考になればうれしいです。
マギルゥちゃんメインや全体的な感想はこちら。
◇ベルベット(いのまた)
最初のイメージ・テーマ | 復讐に燃える女性 |
配色について | 黒×赤(ダークな赤) |
服装について | 「黒を基調に小奇麗ではない服装」と意見があったためボロボロにしてみた。ベルベットは復讐に執心しているため、服装には無頓着。谷間が見えると女性っぽくなりすぎるので、下胸を強調した |
モチーフ | 某バイオレンスマンガの主人公(?) |
もとはきっちりした服が汚れていき、でもそれをそのまま着てるイメージ。(いのまた)
なお、本編では、監獄島で拾ったもともとボロボロの服を着ました。
あと、ベルベットは三白眼が特徴なんだそうです。目が大きいから気付きませんでしたが、たしかに半眼というか三白眼だなあ。白目の部分が多い人って不思議な魅力があるっていうものね。
◇ライフィセット(岩本)
最初のイメージ・テーマ | 生きる意志をもたなかった天族の少年。まだ生まれていない、殻のある卵 |
配色について | 卵のイメージから、白×黄色。あたたかみを出すだめ、影は肌色やピンクっぽくしている。肩の緑色がアクセント |
服装について | 聖歌隊のローブのイメージ。丸いカバンはしっぽ。背中のマークはカノヌシと共通するひし形。リボンタイには天族の記号とⅡ(聖隷一号はⅠ)。袖口のリボンは、TOZの導師の羽をイメージ |
モチーフ | 卵から連想した丸いシルエット |
他キャラとの関連 | 尖ったシルエットで黒を基調にしたベルベットの隣にいて映えるよう、白く柔らかく丸く。情報量が多いベルベットに対し、シンプルにした |
やっぱりベルベットとライフィセットは対になるようデザインされているようです。
いのまたさんが描いたベルベットの対角になるよう岩本さんが調整したのかな、という印象。
あとチャット画面では上半身がフォーカスされるため、背の低いライフィセットはアホ毛で感情表現できたらいい、と思ったそうです。かわいい。
そして丸いかばんがウサギのしっぽみたいだと改めて気付いてほぇ~かわいいな~と和み。
ショタキャラなので最初は短パンだったそうなのですが、それだと大器晩成感がなくなるので、神秘的な雰囲気になるよう調整したそうです。
個人的には岩本さんのラフ画のライフィセットのボブというか髪の長さが、3Dモデル、アニメ絵含めたなかでいちばん綺麗でかわいいと思いました。
◇ロクロウ(奥村)
最初のイメージ・テーマ | 直球のハンサムではない、着流しのキャラクター。歌舞伎者(傾奇者)。左右非対称 |
配色について | 最初は花札の赤×黒×白だったが、バランスをとりながら変更 |
服装について | 着物の柄は花札、とくに肩の防具は「月とススキ」をイメージ。初めから顔を半分隠すオーダーがあった。 |
モチーフ | 花札 |
和風のキャラクターなので、TOZとの繋がりは意識していないとのこと。
あと、どうやら奥村さんはロクロウを「イケメン・ハンサム」としては描いていないらしく、3Dモデルについて「意外とハンサムだった」と言っているし、イケメンはアイゼンの方なのだそう。
個人的にはイケメンで優しくてタラシ気味っていう超二枚目キャラだと思ってるんだけどな~。
二面性が感じられるようにキャラクターデザインを左右非対称にする、というのは、単純なようでいて確かにそういう印象を受けたのでなるほどな~と感心しました。
◇マギルゥ(奥村)
最初のイメージ・テーマ | 幼い魔女っ子。道化師。左右非対称 |
配色について | 最初は白×青だったが、バランスをとりながら調整 |
服装について | 初期デザインは胸があった |
モチーフ | トランプ。過去のナムコ作品のデザインをいれている(帽子の飾り) |
こちらもTOZとの繋がりは意識していないとのこと。
背が低くなったり高くなったり、胸があったりなかったり、顔が穏やかだったり性格悪そうだったり、かなり紆余曲折を経たようですが、今のマギルゥちゃんデザインがやっぱ一番好きだと思いました。ありがとうございます;;
◇アイゼン(岩本)
最初のイメージ・テーマ | 死神、ダークサイドに生きる天族、不幸、オタク、変人、蛇 |
配色について | TOZエドナ(地属性)と共通したオレンジ、茶色 |
服装について | エドナがウェディングドレス風なので、対になるようウェディングスーツのイメージにした。ドラゴン化する術技のときに背中から翼のオーラが出るので、その部分が破けている。殴ったときに映えるよう、コートを長くした。 |
モチーフ | 不吉なイメージ、ウェディングスーツ |
他キャラとの関連 | エドナとの関連が多い(髪の色・質、背中のマーク)。手袋、ブーツなどはお揃い |
ロクロウは豪傑なマッチョですが、アイゼンは死神なので骸骨のように痩せている設定(岩本)
これめちゃくちゃ意外だったんですが、袖を絞ったデザインにしたから少しゴツくなってるけど、「痩せてる」らしい……。
確かにニャスタオル衣装とか眺めてみると、ロクロウの方が筋肉がついててデカい感じするな。アイゼンは誰よりも白いし。
あとロクロウは「気のいいあんちゃん」でアイゼンは「いわゆるイケメンキャラクター」「すでに完成された人格」と、微妙に区別されていた。ほー今作の二枚目枠はアイゼンの方なのね。
TOZでもスレイとロゼの神依化はウェディングドレス・スーツをモチーフにしていたし、このアイデア気に入ってるんですかね。「天族らしさ」の中に、結婚式のような華やかな正装というイメージがあるのかな。
◇エレノア(藤島)
最初のイメージ・テーマ | ツンデレ、優等生 |
配色について | 白を基調にしつつ、黄色、青を入れるオーダー。髪の色も赤っぽい茶色と指定があった |
服装について | 聖寮の制服ではあるが、着る人がそれぞれアレンジしている。エレノアはスカート部分をふわふわさせた。胸元の飾りの文字は適当。シルエットはAラインを意識。スカートの中は、フリル付きのスコート |
他キャラとの関連 | 背中の小さなマントの模様は、聖寮のマークだがTOZスレイと関連したもの |
下着姿のエレノアもフリルふわふわでかわいかったです。
しかし胸の傷ってどうなってるんだろうな。
スレイの着ている服の紋様は、ベルセリアの時代から大きく変化して全然違うものになっている、という設定のため、聖寮の制服とはまったく違うものでありながら流れを汲んでいるように見せたとのこと。
ライフィセットの袖口やアルトリウスの肩のリボンとか、スレイの羽と似ているのはわかりやすいですね。
◇アルトリウス(藤島)
最初のイメージ・テーマ | ボスキャラ、聖寮のトップ、二枚目にしない、穏やか、神々しさ(でもボスキャラかどうかわからない印象にした) |
配色について | 白を基調にしつつ、黄色、青を入れるオーダー。ロングで白髪との指定があった |
服装について | エレノアと共通するように矢印と丸の紋様をいれた。 |
他キャラとの関連 | スレイの服の紋様や羽を合わせている |
ずっと思ってたんだけど、アルトリウスの剣の柄の飾り(セリカにあげたやつ)は鷹の羽がクロスしてるデザインなんですが、シアリーズのピアスと似てないですか?
蝶のシルエットでありつつ、このアルトリウスとの思い出の飾りとも関連しているのかなと思っています。
ただ、ザクロスだと手裏剣みたいな形してるし、アニメ絵だと微妙に形ちがうので、とくにこだわってないのかもしんないっす。
◇カノヌシ(いのまた)
最初のイメージ・テーマ | 深海で発光するクラゲ、中性的、神様 |
配色について | 白いイメージ。髪は根元がうすい金、毛先が銀。 |
服装について | 天族の模様みたいな雲をイメージ。TOZミクリオとは模様の繋がりはないが、同じ天族でもカノヌシの方が華やか |
他キャラとの関連 | ベルベットの黒と対比するため、全体的に白くした。目の色はベルベットと同じ。カノヌシはフィーと共通しているところがあるが、恐らく岩本がライフィセットのデザインをカノヌシに寄せた |
カノヌシの繊細な尻にいのまた先生のこだわりを感じました。
こうして書き出してみると、ベルベットとライフィセットの対比がとても美しいのがわかります。黒と白、鋭さと柔らかさ。お互いのたりない部分を埋め合うような、そんな計算がされていたのですね。
テイルズ オブ ベルセリア イラストレーションズ いのまたむつみ・藤島康介・バンダイナムコスタジオのキャラクター仕事
- 作者: ポストメディア編集部
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2016/10/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る