ちょっと時間が経ちましたがテイルズ オブ ベルセリア 公式設定資料集(12/17発売)から新たに判明したことなどをまとめました。
すでに発売されている関連書籍と大きく矛盾する点などはなく、エンディング後の話もチラッと載っているので楽しく読めます。
なお、ファミ通編集部独自解釈が入るパーフェクトガイドブック(11/18発売)で書かれていたことは、やはり公式設定というよりかは「そういう考え方もあるかね」と捉えるくらいでいいかなと思いました。
カノヌシの復活について
[人間などの生き物から転生した者]
基本的に転生後は生前の記憶が失われるものの、感情は残る。本来人間から聖隷への転生では生前の記憶が失われて感情は残るが、今回の例では先に心だけが転生していたため、カノヌシの体は生前の記憶を残しつつ感情がないという特殊な状態になったと推測される。
んーカノヌシの復活についていまだによく理解できていないのですが。次のことがわかりません。
・カノヌシの復活とは、二人の人間がカノヌシ(聖隷)に転生することと同義なのか?
・生贄二人を同時に捧げ、正しく儀式が成功した場合、カノヌシは生前の「記憶はない」「感情は残っている」という状態になるのか? その場合二人の生贄の感情が融合したような状態?
・カノヌシ自身の心や姿はなく、生贄となった人間の素材をリサイクルしているだけなのか?
・一般的な転生や聖隷の理論をカノヌシにあてはめていいのか?
ベルベットの穢れについて
(カースランド脱出後)ベルベットは強い穢れを放つようになっていた。それは弟の仇のために己を捨てて突き進んでいたときとは違う、自分のための復讐を貫こうとする決意の代償だった。
各地で非道な行為を繰り返すも、自身は弟の仇を討つため感情を殺した状態であり、そこにはエゴがないため穢れを発生しなかった。しかし、徐々に自分自身が抱く愛憎や、聖隷ライフィセットへの感情を自覚していき、その葛藤からきわめて強い穢れをため込んでいった。
大事なことがわかりやすく書かれていてよかったです。
地脈でカノヌシと対決する前後で、ベルベットの心は大きく変化します。それまで「弟のため」だった復讐は、その弟に否定されたことで意味を失い、一度はすべてを絶望しそうになった。けれども、彼女は自分自身と自分が大好きだったあの日々のために、復讐をやり遂げる決意をした。
アイゼンの例や、オリジナル小説のザビーダとテオドラの話を読んだときも思いましたが、この世界では良くも悪くも「自分のしたいことをやり通す・自分のエゴを通す」と、自身が穢れたり、穢れを浴び続けてドラゴンになったりしてしまいます。
つまり、自分の舵を自分でとると、ついには穢れる世界なのである。いつかこの世界の仕組みも解決して欲しいです。
誓約について
一度かけられた誓約は解除できないとされる。
対魔士アルトリウスは愛する義姉弟を犠牲にすることを誓約に、己の絶望を封じ込めるという力を得ていた可能性があるが、これが正式な誓約であったかは定かではない。
人間が誓約で得られる寿命は300年程度が限界とされる。
メルキオル 年齢:130歳(外見は70歳)
やっぱりゼスティリアで登場する美貌の冒険詩人はマギルゥではないよなぁ。→(参考:エンディング後のマギルゥ=メーヴィンについての考察)
それから、メルキオルがまだ130歳ということが判明したので、マギルゥを後継者として育てたのは自身の寿命の限界が近かったからという理由ではなく、マギルゥの能力が真に高く、後継として得難い人材だったから育てたということでしょうか。
なお、メルキオルは何を誓約としていたのか?は記述されておらず、引き続き不明です。
そして彼はクローディンと同世代だと思っていたけど、クローディンがかなり生きて(恐らく世間的に死亡して)からの友人であるらしい。意外でした。
ちなみにクローディンは、350年前に暗黒時代を終わらせた人なので、実質400年くらい生きているのでは、と思う。
また、アルトリウスの誓約についてはなんか曖昧にされていましたが、「誓約は解除できない」ということをわざわざ明記しておりアルトリウスが「絶望を解放する」のは不可能だと言っているようなものなので、もう正式な誓約じゃなかったことにするしかないのかしら……?→(参考:アルトリウスの誓約とは何だったのか。パーフェクトガイド考察)
喰魔について
それぞれの穢れに純粋に反応する心をもっていることが、喰魔に選ばれるための条件である。なお、人間ではない生き物の場合は、身近にいる人間がこの心をもっていることで、喰魔に選ばれる条件を満たすことがあると推測できる。
パーシバル王子について。
ホグホグ自身も逃避の罪をもっていたのかもしれませんが、この説明からだと、むしろパーシバル王子自身が逃避への強い願いをもっていたことが、ホグホグが喰魔に選ばれた原因だったのではないかと考えられる。
王子はホグホグを喰魔にされたことが許せなくて脱走したわけだけど、その事態を招いたのは自分自身の心だったのかもしれないというのがなんとも皮肉。
そして、王子が喰魔に選ばれかけているところを、ホグホグが代わりに引き受けた構図になっているのも、彼らの絆の強さゆえか。
王子はカノヌシの沈静化の際にも自我を失わなかったし、穏やかそうにみえて(良くも悪くも)相当強情な人なんだね。
あ、開発者インタビューで「ホグホグはパーシバルの心を反映して逃避の喰魔となった」と言われているので確定でよさそうです。
オルとトロスも「ニコへの執着」だと思っていたけど、ニコ本人の心にあった「(タリエシンの青年への?)執着」も関係しているのだろうか。
クワブトは「利己」だけど、身近にそういう人がいたのだろうか?その後はクワガタだ、カブトだ、と主張して譲らない人が周りにいたわけだけどw
これは面白い新情報でした。
地理について
◇アイルガンド領
ブリギット渓谷について、「”裂け谷”ともいうべき」という記述があったため、ゼスティリアのウェストロンホルドの裂け谷と同一の場所とみてよさそうです。
やはりアイルガンド領は、地殻変動でウエストガンド領・ミッドガンド領とぶつかることが予想されるのですが、ただ、恐らくイボルク遺跡→ウェルシュ遺跡なので左へ90度くらい回転していることになる?のが気になる。
◇エンドガンド領
「数百年後には海の底に沈むことが推測されている」とのこと。ゼスティリアでは沈んでいるようです。
歴史について
前回の沈静化が行われたと思しき1300年前より前については、断片的な伝承しか残されていない。
聖主たちの降臨(デスティニー・ドーン)は数万年前の出来事だが、歴史の断絶の影響によって、後世の人間世界には約2000年前のこととして伝わっている。
800~350年前の暗黒時代(クローズド・ダーク)は沈静化が起きた時期だと思っていたけど、そうではないようです。
そして、ゼスティリア公式設定資料集でベルセリアの1300年~2000年前とされていた「アヴァロストの調律」、「デスティニー・ドーン」の時代は、実は数万年前とのこと。その後のカノヌシの沈静化でそれ以前の歴史が全部ふっとんでしまったという感じです。
よって、ベルセリアから遡れる確かな歴史は1300年前までということになる。
また、開門の日は「オープン・ジ・アビス」、降臨の日は「導師の光輝」「ガイダーズ・ヴェスペリア」という名称が付けられていました。今作は本当にオマージュが多いな。
開発スタッフインタビュー
これを公式設定と捉えていいのかはまた微妙なところですが、かなりいろいろな情報が出ていました。
聖隷の加護について。 →カノヌシの加護は、”霊応力を高める”、”精神を穏やかにする”の2つ。加護が2つあるのは特殊で、それゆえ生贄が二人必要だったのかも。 アイゼンの加護”死神の呪い”は、詳細には”その者に必要な成長を促す、厳しくも適切な試練に恵まれる”といったもの。 |
なるほど。アイゼンの加護はそう捉えることができるのか。この世界や人間を愛するゆえの加護なんだね。
十二歳病には霊応力の高さが関係するのか。 →臨死体験をきっかけに霊感に目覚める、という性質があるため。12日ごとに高熱を繰り返して死の間際を何度か経験し、それによって発症者の霊応力が覚醒したり強化されたりしている。 |
なるほど。発症者は先天的に霊応力が高いのではなく、病気によって身についたということらしい。つまり、霊応力を高めようと思ったら、臨死体験を繰り返せばいいのか。
あ、シャーマンキングでは、臨死体験や死後に蘇生することで巫力をあげていたけど、それと同じということですね!!なるほどわかりやすい!
個人的にはこの考察も気にいっているのですが。→十二歳病と聖隷・天族についての数字や考察
天界と地上との誓約について。 →聖主と聖隷たちは誓約を以下のように考えていた。 誓約:地上で人間と天族が共存する 力:天界と地上がつながり、ひとつになる つまり、「人間と天族の共存が達成されたとき、力を得られる」「共存を目指す過程には誓約は発動せず、反動は生じない」と思っていた。 しかし、天界側の天族(地上を滅ぼそうと考えた者)は次のように仕組んでいた。 誓約:地上で人間と天族が共存しつづける 力:天界と地上がつながり、ひとつになる 実際は「誓約の術式は即発動して、地上で聖隷と人間の共存が達成されるまで、誓約未成立の反動を受けつづける」という構図になるよう、天界天族が計算していた。 |
穢れによる業魔化やドラゴン化は、誓約を破っていることによる反動、ペナルティ。それがある限り共存は困難なのだから、聖主たちは騙されてはじめからできるはずのない契約をしていたということですね。。あまりにせこい、せこすぎる笑
あと、このインタビューで各キャラクターのエンディング後の様子などが語られていました。アイゼンの壮絶な最後がとくに必見です。
読み物としてもすごく面白いのでぜひ読んでみてくださいな。
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