二月の星のうえ

テイルズが好きです。ほぼネタバレに配慮していない個人的な感想です。

【TOtR】レイズ3部3章考察。フィリップ・レストンというひと

テイルズオブザレイズ 3部第3章『契約と新たな力の目覚め』が配信されましたので感想です。
リヒブラエとみんなの演技めっちゃ可愛かったしキャラがいっぱい登場してのやり取りが本当に楽しかったし傷口抉るシーンも多かったし今後の展開への謎もいろいろ出てきて面白かった~~!
とくに「姿が同じでも…別人ですからね」とか言ったり「異世界で彼女を甦らせたところでどうなるって言うんだ?そんなものは死者への冒涜だ」とか言われてジェイドが黙っちゃってたりしてたのがああ~~って感じだった。

あとなんだかんだ言ってメルクリアの周りにはほんとの協力者が残ってるんだなって今回のシナリオ読んで思いました。わがままで無知な子供なんだけど、ただの同情や哀れみじゃなくて、放っておけずに助けようとしてくれる人がいるんだよなぁリヒター(勇気は夢を叶える魔法、と彼にとって大事な言葉まで出しちゃう)とかチーグル、ローゲあたりがそうだけど。子供の方のセシリィも、メルクリアに協力したいという気持ちがあってリビングドールに志願したというし。彼女のそういう魅力についてもちゃんと描いてくれたら嬉しいね。

デミトリアスの迷走?

これまでのデミトリアスの動きについてはこんな感じ↓だと説明されました。
・1部ではファントムが「自分の望む世界の具現化」(過去ではない)をしようとしているのを、ゲフィオンが犠牲になるよりはいいと考えて支援していた。
・しかし、ファントムとメルクリアが、ウォーデンをリビングドールとして甦らせたことによって、彼を通じてティル・ナ・ノーグの前にニーベルングという世界があったことや死の砂嵐が世界滅亡の前兆であることなどこの世界の真実を知り、完全に方針を転換。
・2部では帝国側でリビングドール計画や神降ろし等に荷担し、ビフレスト復活のための研究をしていた。

この人に関してはとくに「あの時やってたあれはなんだったの?」って行動が多いけど、結局のところいろいろ試してほぼ失敗していたって感じなのかな?(可哀想)うまくいったのは武器に精霊の力を投影する精霊装と、過去の具現化への道筋が見えたくらいかな?

さて、もともとファントムとメルクリアはデミトリアスによって結び付けられて、1部の頃は協力関係にあった、とはいわれていたけど(まあそれもなんでかよくわからんけど)、その頃に二人はナーザ/ウォーデンをリビングドール化してデミトリアスに会わせたってことだよね……
これがほんとに謎なんだけど、ウォーデンを甦らせることがファントムにとって一体なんのメリットがあるんだろう??しかも幼馴染の一人目の遺体を使ってまで。ミリーナがこのこと知ったらファントムぼこぼこにされるでしょ……
もちろんデミトリアスにとっても、真実を知る前では敵国の王子なんか甦らせるメリットはないわけですよ。
だから誰かがウォーデンを具現化して、デミトリアスに会わせ真実を知らせる、そしてデミトリアスはメルクリアを利用し始めた。そういう流れかと思ったけど、どうなんだろう。

メルクリアがなぜリビングドールなんて手段を思いついたのか、イクスの遺体をどこから持ってきたのか、鏡士としての才はまだ開花しきっていないメルクリアがどうしてそれを行えたのか。
ファントムにも真実を知る前のデミトリアスにも、ウォーデンを甦らせる理由はない筈なので、別の誰かがメルクリアを唆して最初のリビングドールであるナーザをつくったんだと思うんだけど、今のところそれが可能なのが、理由はわからないけどゲフィオンしかいないんじゃ……と思う。

今のミリーナには、ゲフィオンなら覚えているはずの、終戦後メルクリアが人質としてセールンドに連れてこられたという記憶や、セシリィをメルクリアに会わせた記憶がない。つまりゲフィオンの「メルクリアに関する記憶」がすっぽりと抜けているんだけど、このことに関係してたりするんでしょうか。怖い。

ダーナの予言とアニマ無き人

チーグルからダーナの予言の一説が紹介されています。

揺り籠を揺らす手を操ろうとしてはならぬ
鏡写しの心は、アニマ無き人となり
再びフィンブルヴェトルを招くだろう。
フィンブルヴェトルが揺り籠を飲み込むとき
ダーナの巫女は目覚め
精霊を従えてラグナロクへと立ち向かう。
フィンブルヴェトルは死の季節。
世界の終末の始まりである

これまでに断片的に語られていた予言の内容「太陽神ダーナはティル・ナ・ノーグの滅びを予言した。その救済のために、来るべき時に備えてダーナの巫女と精霊たちを眠りにつかせた」「この世界はやがて魔鏡によって消滅する。それが『太陽神ダーナ』の警告」「魔鏡と鏡精が世界の滅亡にかかわる」「鏡精がこの世界を滅ぼす」といったものと、まあまあ一致しているようです。
ただ、フィンブルヴェトルが死の砂嵐だとすると、それはもう発生しているのだからダーナの巫女と精霊が目覚めていてもおかしくないのですが、一部の精霊が目覚めているのみ(それもどちらかというと、異世界の精霊(ミラなど)が具現化されたことでこの世界の召喚の楔が緩んだからだと説明されていた)で、巫女であるヨーランドも完全には目覚めてはおらずその精神がシャーリィに取り憑いていたりしていただけです。
「揺り籠=この世界」を飲み込む前にイクスたちが死の砂嵐を封じたから、まだ目覚めの段階に進んでいないということなんでしょうか。
もしくは本当のフィンブルヴェトルは別にあるとか。だって「鏡写しの心は、アニマ無き人となり再びフィンブルヴェトルを招くだろう」って一説が「ゲフィオンがカレイドスコープ濫用により死の砂嵐を発生させた」を指すとは読めなくないですか?
「鏡写しの心は、アニマ無き人となり」っていうのは、「鏡精」のことだと思うんですよね。鏡精は、自身の心の深淵を鏡に写して具現化したもの、まさに鏡写しの心じゃないですか。それとアニマ無き~とかについては今までとくに言及なかったけど、鏡精は幼体のときは鏡映点や光魔のアニマを感じ取れるが、体が大きくなると感じ取れなくなる、というのと関係があるのではと思っています。
1年目のバレンタインイベントのときに「鏡精は姿が大人になると存在そのものが変質するのかもしれないと思いまして」とジェイドが言ってたし、その大人になった鏡精を指してアニマ無き人と言っているのでは?みたいな。

しかし、ダーナの巫女がラグナロクに立ち向かうけど結局は滅びるっていう予言なのかなこれ。ニーベルングがフィンブルヴェトルで滅ぼされたのに、逃げた先でも同じ滅びが待っているなんて、サレが言ったようにまさにハムスター並(?)の避難策でしかないよね。それが限界だったということなのかもしれないけど、ほんとこの世界ハードモードだな。

ところで滅びの予言を回避するためのアプローチが、デミトリアス:滅びる前の過去の世界に戻す、ヴァン:人類をレプリカで入れ替えて預言の影響を受けない未来にする、っていう、同じ人がシナリオ監修してるのに真逆の方向性なのが面白いなと思いました。

フィリップ・レストンが『こう』なった場所

ようやっと「僕らの始まりの場所」がどこかわかりました。オーデンセにある水鏡の森、そこから続く精霊の封印地です。
最初に「僕らの始まりの場所」という言葉が出たのは2部6章のときで10ヶ月くらい前なんですが、当時のブログを見ると私最初から「水鏡の森かな~」って言ってたんですよ~~~~すごい!ほめて~~!笑

さて、チビフィルがフィリップに伝えた「僕らの始まりの場所」は、「精霊の封印地」のことで、それはオーデンセの水鏡の森から行ける場所、ダーナの心核が収められている場所であり、この世界が生まれた場所と言われている。ダーナが精霊とともにティル・ナ・ノーグをつくった、その中心であった場所のようです。(世界が始まった場所でもあり、オーデンセの幼馴染3人の今に至る関係が始まった場所、とも取れてかなりエモい)

しかし、オーデンセから行ける、といわれても、オーデンセは消滅したままだけどどうやって行くんだろう?というかじゃあヴィクトルとミラとデミトリアスはどうやって精霊の封印地にいったんだろう。フィルたちはケリュケイオンでどこかへ向かって出発してしまったので、オーデンセを再現したアジト島には水鏡の森は具現化されていないんだろうけど、どこへ……?そこだけは消滅せずにまだ残っているのかなあ。
まあ以前にフィルが「僕らの始まりの場所」について「あの石碑のことか」と思い当たっていたので、それが「魔の空域の中にあった浮島のアイフリードの墓」を指してるんなら、その石碑はティル・ナ・ノーグと魔の空域を結ぶゲートになっている、という話だったし、そこから行くのかな、と思います。

しかしフィルは「ただ、どうしても気が乗らなくてね。フィリップ・レストンが『こう』なった場所だから。わかるだろ、マーク」と言ってあんまり行きたくない様子。

はあ~~~~?????おまえ~~~~~~~この期に及んで~~~~~~~~!!!!!!!!!!!笑

この人こういうところあるんだよなあほんとに。2部開始から7章までの、ミリーナたちと対立する理由もなくなったのにずっとこそこそ協力しててやっとこっちに顔見せたときも「どうしてずっと会ってくれなかったの?」っていうミリーナの問いに対して「見た目は僕が子供の頃と何も変わらないのに、きみは僕がどれだけひどいことをしてきたのか知っている。……正直なところ、それがつらかった」と言ってたときと何も変わってないやんけ~~!!笑
ミリーナと合流した方が戦略的に良いに決まってるのに「会いたくないから」って理由で避けてた意気地なさすぎるおじさん35歳……ねえもうどうしてそんなに腰抜けなの……またシンクにちくちく言われちゃうよそんなんじゃ……ハァ好き

「フィリップ・レストンが『こう』なった」ってのは、イクスに対して憧れと劣等感を抱き、ミリーナには命をかけてその願いを叶えてあげたいとか思うようになった、そうなる原因がそこであった、ってことなんですかね。えっめっちゃ楽しみ。

ちなみに「水鏡の森」という言葉はたぶん1部13章で一度しか使われていない……と思います。
でも、その場所で何が起きたのかってのはだいたいもう予想がついてます。
以下は、「水鏡の森にピクニックに行ったときのこと」と思われる本編中の記述です。

■イクスの記憶(夏イベントで明鏡四水に映った記憶(なお、手にした人間の不安や悩みを映すと言われている……))
森を通って月見の丘へ行こうとするミリーナとフィルに、イクスが声をかける。二人はピクニックに行くと言う。イクスは、魔物も出るし二人だけでは心配だから漁の仕事が終わるまで待っていて欲しいと頼むが、二人は「大丈夫、先にいってるから仕事が終わったら合流してね」と言う。

■ミリーナの記憶(1部13章)
フィルから水鏡の森に一緒に行こうと誘われる。(フィルはミリーナと二人がいいみたいだったけど)ミリーナは、せっかくだからイクスも誘って三人でピクニックしましょうと提案する。

■フィルの記憶(1部終章)
ミリーナは、漁から戻ったばかりのイクスに、今から三人でピクニックに行かないかと誘い、出発していた。フィルが少し遅れて到着すると、イクスの鏡士としての力が暴走し抑えられない状況になっていた。そこで、鏡士としてのフィルの力を弱めていた守護魔鏡を使って暴走を止めようと試みる。

三人でピクニックに行くのは特段珍しいことではなかったと思うけど、彼らの回想は同一の出来事を指しているはずだと私は思っています。 (ただ、イクスの記憶だけ若干食い違いがあるけど)
なぜなら彼らの共通の記憶として「三人でピクニックに行った日にイクスが力を暴走させた」という、回想する必然性のある、その後の人生に影響するような出来事があったからです。つまりフィリップがこうなっちゃった理由ね。

また、イクスの暴走を止めたときに割れたフィリップの守護魔鏡の欠片を、ミリーナはお守りとしてあれからずっと持っていました。そのことに1部終章で触れたときの会話が以下のものです。

イクス「フィルの鏡片?それは何だ?」
マーク「イクスがオーバーレイ暴走を起こした日、あのピクニックの日にフィルがミリーナに渡していたものだよ。お前の知らない話――知らなくていい話だ」

あ~~~もうその話でしょ。きみの知らない物語でしょ。あ~~めちゃくちゃ楽しみ。

そろそろオーデンセ幼馴染の過去の話が出てきそうだから、1年くらい前、まだ全然彼らの話わからんときにフィルとミリーナの復讐と水鏡の森での出来事をめちゃくちゃ想像で書いたフィリップの過去妄想小説があるのでよかったら読んでください。

あと、今回イクスくんがこう言っていましたが、フィルが研究所に入ったのはイクスが22歳で死んでからだと思ってたんだけど……

イクス「フィル……昔から頭が良かったからな。鏡士としても才能があって、すぐにセールンドの王立魔鏡科学研究所に推薦されたんだ。って、これは、一人目のイクスの記憶なのかも知れないけど」(3部3章)

ゲフィオン「(イクスが殺された後)その後セールンドに逃げたミリーナは幼なじみのフィリップと共に王立魔鏡科学研究所に入った。ビフレストに復讐するために、亡くなったイクスの両親がおこなっていた魔鏡兵器の研究を受け継いだのだ」(1部14章)

フィリップ「(魔鏡戦争勃発後)ミリーナと僕は最初のイクスの仇を討つために王立魔鏡研究所に入り、イクスの亡くなったご両親の研究を引き継いで、カレイドスコープを開発した」(3部1章)

ゲフィオンとフィリップの記憶は一致しているので、イクスの記憶がおかしいんですかね……フィルが研究所に入った時にはもう一人目のイクスは死んでるはずだし、二・三人目は17歳時点の記憶を継承しているから、知るはずのないことなんだけど、これもミリーナの記憶の欠落と同じで意味があるのかしら。


また、マークはその水鏡の森での出来事については「……鏡精は鏡士と記憶を共有する訳じゃねぇからな。まぁ……何となく想像ついちまったけど」と、実際に見てはいない様子だったので、マークを具現化したのはフィルが15歳より後のことのようです。
マークの具現化時期について昔考えたことです↓

 

今回のジェイドとかイオン、ローレライの話はツイッターでしてましたのでよかったらそっちもどうぞ。

 

NEW WALL/I want u to love me(期間限定盤)

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